鉄道は、車両や線路だけでなく「電気」の存在なくして1分たりとも動きません。信号、電車線設備、変電設備、通信設備など、利用者の目にはほとんど触れない場所で鉄道を支えているのが鉄道電気工事です。
この記事では、鉄道電気工事の具体的な仕事内容や1日の流れ、必要な資格について解説します。
鉄道電気工事とは?
鉄道電気工事とは、鉄道を動かすために必要な電気設備を新設・改良・保守する仕事の総称です。列車を走らせる動力の供給から、安全運行を支えるシステム、乗客への案内放送まで、鉄道にまつわる電気は多岐にわたります。 これらを支える技術者がいなければ、どれほど優れた車両や線路があっても、鉄道は1本の列車すら走らせることができません。次の章では、鉄道電気工事を構成する具体的な分野を見ていきましょう。
鉄道電気工事の仕事内容
鉄道電気工事は、大きく「信号設備」「電車線設備」「発変電設備」「電灯電力設備」「情報通信設備」「送電線設備」の6分野に分けられます。それぞれの分野の特徴を見ていきましょう。
信号設備工事
信号設備工事とは、列車の運行を制御し、衝突や脱線などの重大事故を防ぐための設備を扱う仕事です。信号機や踏切保安装置など、鉄道の安全そのものを支える、責任の大きい分野といえます。
具体的な仕事内容
具体的な仕事内容としては、老朽化した信号機の交換や新設、列車の間隔を保つための制御装置の設置、踏切遮断機の保守点検などが挙げられます。信号設備にひとつでも不具合があれば列車の運行そのものが止まってしまうため、細部までの正確な施工と点検が欠かせません。
電車線設備工事
電車線設備工事とは、車両のパンタグラフに電気を供給する架線(トロリ線)などを扱う仕事です。電車を走らせるための「電気の道」をつくる分野であり、鉄道電気工事のなかでも高所での作業が多い仕事です。
具体的な仕事内容
具体的な仕事内容としては、架線やそれを支える柱・ビームなどの新設・改良工事、経年劣化した設備の張り替えなどが挙げられます。近年は軌陸車と呼ばれる専用車両を活用し、効率的かつ安全な施工が進められています。
発変電設備工事
発変電設備工事とは、発電所から送られてきた高圧の電気を鉄道で使える電圧に変換し、必要な場所へ届ける仕事です。
具体的な仕事内容
具体的な仕事内容としては、変電所における設備の新設・改良工事が挙げられます。
電灯電力設備工事
電灯電力設備工事とは、駅の照明や旅客案内設備などに電力を届ける仕事です。
具体的な仕事内容
具体的な仕事内容としては、駅の受変電設備や照明設備、案内表示設備への電力供給に関する施工・点検が挙げられます。駅の改良プロジェクトにともなって、特高配電所の建設工事に携わることもあります。
情報通信設備工事
情報通信設備工事とは、駅構内放送や列車無線、案内表示システムなど、鉄道運行に欠かせない情報を有線・無線で伝える設備を扱う仕事です。目立たない存在ながら、司令所と現場、乗務員と乗客をつなぐ重要な役割を担っています。
具体的な仕事内容
具体的な仕事内容としては、列車無線設備の新設・更新工事や、大容量のデータ伝送を可能にする光ケーブルの敷設などが挙げられます。近年は老朽化した無線設備のデジタル化も進められており、より安定した情報伝達の実現が求められています。
送電線設備工事
送電線設備工事とは、発電所でつくられた電気を鉄道用変電所へ送り届けるための設備を扱う仕事です。鉄道を安定して運行するために欠かせない電力供給を支えています。
具体的な仕事内容
具体的な仕事内容としては、架空送電線路や地中送電線路の新設・撤去・改良などが挙げられます。送電線路の設計から施工までを担い、鉄道用変電所への安定的な送電を実現します。
鉄道を動かす技術力
信号、電車線、発変電、電灯電力、情報通信、送電線という6つの分野は、それぞれ役割は異なりますが、どれも列車を安全に、正確に走らせるためになくてはならない技術です。
利用者の目にはほとんど触れることのない場所で電気を扱いながら、日本の鉄道という巨大なシステムを陰から支え続けているのが、鉄道電気工事という仕事です。
鉄道電気工事の1日の流れ
鉄道電気工事の大きな特徴は、多くの作業が夜間に行なわれることです。昼間は列車が絶え間なく運行しているため、線路や設備に直接手を加える工事の多くは、終電後から始発までの限られた時間内で実施されます。
一般的な業務の流れとしては、終電後に現場入りして限られた時間のなかで施工を進めます。始発前には設備が正常に機能するかを確認し、記録・報告を行なったうえで作業を終了するというサイクルです。深夜から早朝にかけての勤務となるため、生活リズムの管理も、この仕事に求められる大切なスキルのひとつです。
鉄道電気工事に必要な資格
鉄道電気工事の実務を担うには、電気工事に関する国家資格である「電気工事士」の取得が基本となります。現場を指揮する立場を目指す場合は「電気(通信)工事施工管理技士」の資格が評価の対象となり、大規模な工事を任されるための足がかりとなります。
また、変電設備など高圧の電気設備を扱う現場では「電気主任技術者」という保安監督者向けの資格も重要です。第一種から第三種まであり、取得する資格に応じて携われる電圧の範囲が異なります。いずれの資格も、入社後の実務経験を積みながら取得を目指せるのが一般的です。
未経験・文系出身でも
鉄道電気工事に携われる?
鉄道電気工事は専門性の高い仕事ですが、企業によっては未経験からの入社を受け入れており、研修制度を通して基礎から技術を学べる環境が整っています。学生時代に電気系の学部・学科を専攻していなくても、実務と資格取得支援を通してキャリアを築いていくことができる仕事です。
という
社会インフラの根幹を支え、
日本を走らせる企業日本リーテック

日本リーテックを一言で言うと、日本の社会インフラを支える総合電気工事会社です。鉄道電気設備工事、道路設備工事、建築電気設備工事、送電線設備工事の4つの事業を軸にこの国の未来を支え、人々の安心をつないでいます。
東証プライム市場に上場しており、2023年から3年連続で増収増益※を記録している成長性・安定性も、強みのひとつです。
(https://finance.matsui.co.jp/stock/1938/settlement/index)2026年4月10日時点。
日本リーテックの「鉄道電気設備」の強み
日本リーテックは、鉄道電気設備工事を主軸とする企業として、信号設備、電車線路設備、発変電設備、電灯・電力設備、情報・通信設備、送電線設備まで、鉄道電気に関わる幅広い領域を手がけています。電車線路設備では、軌陸高所作業車を活用した施工技術によって安全性と効率性を両立し、駅改良プロジェクトなどの大規模工事にも対応しています。
また、情報・通信設備の分野では、大容量のデータ伝送を可能にする光ケーブルの敷設や、列車無線設備のデジタル化にも取り組んでおり、鉄道インフラの高度化を技術面から支えています。JR東日本のパートナー会社として、日本有数の鉄道電気設備工事の実績を持つ点も強みのひとつです。
日本リーテックで働く魅力
巨大インフラを支える、
大きなやりがい
日本リーテックは、鉄道電気設備事業を主軸に、交通信号や道路標識、公共施設の照明、街へ電気を運ぶ送電線、各種情報・通信設備まで、わたしたちの生活を支える多様な設備構築を担っています。自分の仕事が何千万人もの移動や日常を支えているという、大きな使命感とやりがいが、この仕事の一番の醍醐味ともいえます。
一生モノの資格と技術を
手に入れられる
インフラ業界の仕事は、高い専門性と技術が求められます。日本リーテックでは人材育成のために、総合研修センター「ゆめみ野学園」を所有。現場さながらの環境で、実際の設備に触れながら研修や技術競技会を行なっています。
新人だけでなく、中堅社員もベテラン社員も、階層別の研修を通して技術と「安全文化」を継承。国家資格の取得も支援してくれる環境のなか、未来のインフラを担う“真のプロ”として成長することができます。
景気に左右されない安心感
鉄道、電気などの社会インフラは、景気に左右されることなく人々に必要とされています。日本リーテックはJR東日本のパートナー会社であり、取引先には、JR各社や東京電力、東京都交通局、大阪市交通局など公共性の高い団体が名を連ねます。
また、インフラ関連の工事は施工だけでなく、施工後の保守による長期的な収益も見込めます。このため、将来的な安心感を持ちながら長期的なキャリアを形成することができます。
職種のインタビュー記事一覧
日本リーテックの4事業にまつわる「鉄道施工管理」「道路施工管理」「電気施工管理」「送電線施工管理」の4つの職種について、インフラ業界に決めた理由や働きがい、入社後の印象的なエピソード、休日や夜勤勤務事情など、現役社員のリアルな声を取材しました。




